離婚届不受理申出制度とは(弁護士 楠浦 貴人)

この記事を執筆した弁護士

弁護士 楠浦 貴人

一新総合法律事務所
弁護士 楠浦 貴人

一新総合法律事務所・新潟事務所所属。 2019年弁護士登録。
弁護士として依頼者の満足度を高めるためには、依頼者の思いに応えた解決策を示し、さらに依頼者にその解決策についてご理解頂けることが必要と考えています。
そのためにもまず依頼者のお話を丁寧に聞き、真に求めている結果を導くことのできる解決策を真摯に考えたいと思います。

1.離婚届不受理申出の制度とは?

離婚の成立には、夫婦双方に離婚の意思があり、また、合意に基づいて作成された離婚届が提出・受理されることが必要です。

ですから、他方の署名を偽造して提出することや、過去に署名してもらった離婚届を一方が無断で提出することは本来許されません。

しかし、役所の窓口で偽造かどうか判断したり、提出時点で夫婦双方に離婚意思が本当にあるかを確認したりすることはできないことから、どちらかが一方的に離婚届を提出した場合でも、形式的な不備がなければ届出は受理され、離婚が成立してしまいます。

一旦変更された戸籍を訂正するためには、家庭裁判所で法的手続きとり、協議離婚無効の審判または判決を得ることが必要となり、非常に大変です。

このような事態を防ぐために、離婚届不受理申出という制度があります。

不受理申出とは、婚姻届、離婚届、養子縁組届、養子離縁届、認知届などの身分関係変動が生じる手続に関して、本人の意向が確認できない限り、役所が戸籍に関する届け出を受理しないようにする手続です。

夫婦のどちらかが一方的に離婚届を提出する危険がある場合に、意に反する離婚届が受理されないよう止める手段として有効です。

2.申出の方法と注意点

離婚届不受理申出は市役所(区役所)の窓口で行います。

申出書の用紙は、市役所(区役所)でもらうことができ、提出する際は身分証明書による本人確認が必要です。

不受理申出の効力には有効期間がないため、不受理申出を取り下げるまでその効力が続きます。

配偶者が不受理申出をしている場合には、まず配偶者に離婚届不受理申出の取り下げをしてもらう必要があります。

交渉による取り下げに応じてもらえない場合は、協議離婚ではなく、調停や裁判を利用しなければならず、かなりの時間と労力がかかります。

3.協議離婚でお困りの方は

配偶者に勝手に離婚届を提出されてしまうおそれがある場合や、離婚届不受理申出をされてしまった場合など、離婚協議が円滑に進まない場合には一度弁護士にご相談いただければと思います。

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